El Diario Del Bufón Del Rey Lear

元リアの道化による独り言とか。

LGBTについて思う

昨日の髪の毛の話と関連して。

 

私は小学生の頃、髪の毛が短くて男になりたいと思っていたからか「男の中の女」とか「女の中の男」とか言われていたし、男の子の集団の中に女一人でいるのも平気だった。小学校の卒業式でスカートを穿かされそうになったのを泣いて嫌がったのを覚えている。中学に上がっても演劇部で男役専門だったということもあり、私はLGBTという存在に興味を持つようになった。そんな理由で興味を持っていいのか分からないけど。

 

実際、中学にトランスジェンダーの同級生Aがいた。彼女は、今もう彼になっているんだけど、当時から有名だった。というのもAはある運動部のエースだったんだけど、球技大会でAがボールを持つとそれこそ羽生結弦選手がリンクに上がった並みの黄色い歓声がギャラリーから上がる。応援もすごいし得点した時なんて場内拍手喝采。相手チームやりにくかっただろうなあ。

AにはBという恋人がいた。女子校だったのでもちろんBも女性だけど、もとから自由な校風の母校は「人は人、うちはうち」の精神でもあったので皆寛容に受け入れていたと思う。実際のところホモフォビアの人もいたんだろうけど、少なくとも私の周りにはいなかった。残念ながらAとBは別れてしまったのだけど、傍目から見たらとても仲のいい『普通の』カップルだった。

 

Aが性転換したと聞いた時、私の感想は「ふーん、そう」だった。むしろAにとっては女でいることが不自然だったと何となく思っていたしね。でも母は「今の子ってすごいわね、私は信じられない」とかなんとか言っていた。まあ親からするとそうなのかもね? でもある意味ずっと『女装』を強いられていたAのことを思うと、ね。

 

テレビでおネエと言われる人たちを見ると、あの人達がここまで来るのにどんな道のりを辿ってきたんだろうって思う。LGBTへの偏見は根強い。難しいことはよく分からないけど、私は男であれ女であれ、あるいはどっちでもないっていう人でもそういうのを含めて個人を彩る物だと思っている。年齢とか出身地とか職業とかそういうのも含めて、ね。

 

アウティングについてはここで書くことは控えておく。