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El Diario Del Bufón Del Rey Lear

元リアの道化による独り言とか。

髪の毛

子供の頃、伸ばしたかった髪を「似合うから」という理由で母親にショートを強制されていた私は、よく男の子に間違えられていた。

お転婆だったのもあって、父親に「道化ちゃんは本当は男の子だったんじゃないの?」って言われたり、姉に「道化は染色体だけが女であとは男ってやつ?」って言われたらしたこともあった。

ピンクとうさぎが好きだった私は、何でか知らないけどそういう周りの声に答えるように男の子っぽく振る舞うようになった。「男=かっこいい、女=ダサい」みたいな。まあ、幼稚園の頃から「お嫁さんという職業はない!!!」と主張する可愛くない子だったからね。

 

小学生の時から好きだった演劇は、背がめっちゃ低いのに髪の長さと振る舞いから男役専門になった。

中学高校と続いた演劇部で合計9回舞台に立ったけど、女役をやったのは2回。そのうち1回はコロスなので実質1回といってもいいかもしれない。その1回も老婆の役。どんなに私が望んでも、ヒロインをあてがわれることはなかった。

しかし雰囲気男役、髪の長さも短いのに身長が低すぎて主役を張れなかったこともある。

最後の文化祭、髪を伸ばして演じた「リアの道化」は、役作りの上では中性的な男だった。

 

大学を卒業する時に初めて付き合った彼氏と別れて、「道化」の時から長かった髪を切った。新しい私は、可愛くなかった。

社会人になってできた彼氏と付き合ってる時の髪型は覚えていない。あんまり髪のことを言わない人だったかもしれない。

 

そして、3人目の彼氏は私が髪を切ることをひどく嫌がった。一度髪を切ったんだけど、「顔だけ残して全身の毛を刈られた猫みたい」と言って落ち込んでいた。

それからまた髪を伸ばしはじめた。母親に「ショートが似合うから切りなさい」と言われたけど、私は当時の彼氏の意見を尊重して切らなかった。

 

3人目の彼氏は今の良人である。結婚してから長さを整えるついでに5cmぐらい切ることはあるけど、相変わらず長い髪のままだ。

髪を長くしてから、私から男役の雰囲気は消えた。

コスプレの時はウィッグを被るので長い髪を隠せるけど、よく一緒になる人に「道化さんが女役やると安心する」と言われるぐらい、男役の雰囲気が消えた。

 

たかが髪、されど髪。

聖書の髪を切ると力が出なくなる人の話があったけど、現代においてもある意味髪は神聖なものなのだ。